人材

こないだの経営セミナーに参加したときに、高校時代の校長の話を思い出したんでここに書き記しちゃいます。

その話は「人材」についてでした。

人材:人的財産、すなわち社会に貢献する個人(wiki
とあるわけですが、最近の社会ではありとあらゆるところでこの言葉を見ます。「〜な人材を求めています。」「〜な人材を創る学校です」などなど。

この人材ということばに対して校長は、「人材というのは、あくまで社会での材料としてしか、人間が考えられていない。」とおっしゃり、それゆえに「君たちは人材になるな」とおっしゃってました。
いわんとすることは、「人材である限り、その人は代替可能な存在にすぎない。君たちじゃないとできないことをやってほしい。」という意味だったんだと思います。
その時から、僕はなんか人材という言葉がキライになって、その言葉を使っているところをみると「なんか安っぽいなぁ〜」なんて、思ってました。
(ちなみに、わが母校広島学院では校長の意思に沿ってか「人格の形成」というのが教育方針になっています。)

ところが、このあいだその経営セミナーに参加されていた企業(マクロミル)の人が、自分の人生のゴールについてこんなことを言ってました。
「僕は、後継者を育てることに意義があると思う。僕がいないと会社がまわらない、という状況は起こしたくない。社会に貢献するというのは、自分の働きはもちろんだが、後輩を育て自分がいなくなったときも同じように、世界が回ることだと思う。」
なんていうのを聞いて、自分はいい意味での「人材」になってもいいな…とゆーふうに感じたわけです。もちろんそのためには、後輩に慕われ、先輩に可愛がってもらえる人格を形成することが前提にあるんではないかな、とそういうふうに考える今日この頃です。